「南豫明倫館」は、明倫、すなわち秩序ある人道を明かにせんと学んだ宇和島藩校「明倫館」を継承、180年の歴史ある自治学寮です。

明治初期、欧米文化をいち早く吸収せんと南予の青年諸子が競って上京しました。明治16年(1883)、宇和島伊達家から、かれら郷土人に、当時最良の学習地域、神田南甲賀町の控え屋敷が提供されました。これが東京における明倫館のはじまりです。

大正10年(1921)、時代とともに喧騒となった神田をはなれ、大塚仲町の広大な伊達家下屋敷の一角に舎屋が新築され、「侯爵伊達家明倫館」として移転、いっそうの充実が図られますが、昭和20年(1945)4月、戦禍で焼失しました。

昭和27年(1952)9月、郷土の諸先輩が醵金で、「南豫奨学会」が発足。 昭和28年(1953)6月、目黒区上目黒に「南豫明倫館」を新築。つづいて昭和62年(1987)4月には、さらに学習環境最適の小金井市中町に移転、現在に至りました。

平成23年(2011)5月、南豫奨学会は公益財団法人に移行しました。